2017年観劇を振り返る ー髑髏城の七人ー

髑髏城だけで1記事かけるくらいに今年は髑髏城。

花は(今思うと非常になんてもったいないことをしたんだと後悔してますが)見なかったので、私の初髑髏は鳥髑髏。

 

1:鳥髑髏

  • 1回目に見た時のことを思い出すと、「なんかすごいものを見た!これもう一回見るしかないよね?」「蘭兵衛さんみるしかないよね?あの白花畑見るしかないよね???」という謎のテンションだった気がする。「いやまて、いやまてよ?1演目1回が基本だぞ?推しが出てない舞台だぞ?落ち着け?」という私の中の理性を欲望がぶっちぎってそのあと1週間しないうちに再度登城。そして千秋楽まで通い続けるという勢い。
  • 出演者の皆さんが芸達者で、もうなんというかすべてが面白いしテンポがいい。ほかの髑髏城をみていても斬鎧剣のところでは「ざぁんがぁいけぇん?」っていうのが頭をよぎるし、「無理だよぉ!」っていうのもよぎるし、もう沼が深い。
  • 阿部サダヲさん、今まであまり見たことがなかったんですが、いやいやめちゃくちゃいい役者さんですね。忍び装束がよく似合う、過去にとらわれ続けている捨の介でした。後々ほかの髑髏城をしって、この人がどれだけ異色なのかを知りました。飄々としているけれどどこか寂しそうで、だからこそ周りの人が手を差し伸べずにはいられないという愛され系捨ノ介。泥をすすってあがいたという言葉がよく似合う、非常に泥臭い捨ノ介でした。好きです!!!
  • 森山未來さん、まじでやばいっすね。これあほの人の発言みたいですけど、まじでやばいっす。森山さんってマントとともに生まれたんですか?っていうくらいにマントさばきがきれい。マントの裾がふわりふわり、きれいに翻るのをみると胸が躍ります。身軽すぎて玉座から飛び降りるときも重力を感じさせないで移動するのでネコ科だと思います。しなやかきれい。そしてぶっ飛んでいる。プレス向けのやつ見ていると、私が見たときは「バアアアアアット(しかもつば飛んでいる)」が「しかし(冷静)」で、ねえ違いすぎない?って思ってます。見た感じとして生駒以外は部下が面白キャラ過ぎて、部下に恵まれず(面白キャラな皆さん好きですよ)、でもって蘭丸も天魔王としては欲しているけれど嫌いっていう矛盾を感じる、情念の炎を燃やし続ける天魔王だったなぁと思い返しております。その情念を抱えながらもクレバーでユニークな天魔王というなんというかもうギャップ萌え狙ってんの?みたいなね(狙ってないと思うけど)。森山さんがダンスの達人というのをしらなかったので、身体能力の高さに非常に驚かされました。早乙女さんとの殺陣が早すぎて目で追えないよぉ!
  • 早乙女太一さんの蘭丸もう最高だよね?登場時の酔っぱらいっぷりはもうほかの蘭兵衛さんに怒られるレベルで千鳥足だし、獲物変えすぎだよね?まじで狙った獲物を逃さないぜ!感を出しすぎだよぉ??無界の里にいるときは太夫達ときゃっきゃしていたりして、すごくなじんでいるのになんで髑髏城行っちゃったんだよぉ・・・。赤い曼殊沙華が記された白い着物で、白い曼殊沙華畑の中で少し斜めに傾いた立ち姿が美しすぎて心持ってかれました。夢見酒を目に垂らしてきたりとかさ、もうさ、ありがとう!!!って全力で思いました。無界屋襲撃の際も、ほかの蘭は割とガチで楽しそうなのに、この蘭は、楽しい!って口ではいいながら心で泣いているかのようにつらそうなのがつらい。その時は蘭兵衛の気持ちが残っていてつらかったのか?と思ってましたが、今思うと、「自分は結局、楽しいと思ってしまう蘭丸なんだ」ということへの複雑な気持ちだったのかなぁと感じております。最期ボロボロになりながらも天魔王に尽くしたのは彼の矜持なんだろうけど、見ていてつらかったっす。あの世で殿と楽しんでいてくれ・・って思うのになんで天魔王としてよみがえっちゃったんだよ!!!好き!!!
  • 松雪泰子さんはまじでこの人何歳なのよ?ってとりあえずググりました。保健室のおばちゃんというドラマのころから何一つ変わらない美貌。ねえ若すぎない?色気を感じさせる情に厚いいい太夫でした。兵庫との関係も良かったよね。見た目じゃない、心だ!!というのをそのまま信じさせてくれるいい二人でした。
  • 清水さんは初めてだったんですが、いい狭霧でした。最後まであの声がもったというのが何よりすごいと思います。この捨ノ介にはこの狭霧だよね。そして贋鉄斎から剣を奪う時の「かせっていってんだよ!」っていう啖呵が忘れられない。強気感がかわいかった狭霧でした。
  • 鳥髑髏の沼が深すぎるので早くDVDください

2:風髑髏

  • 松ケンいい男過ぎない?なんというか大地の風をかんじさせるというか、包容力のある捨ノ介でした。好き。そして1人2役だから、天魔王になった瞬間の目の違い?とか演技力もさすがでした。好き。
  • 狸穴生瀬さんはもうずるいよね?ってくらいの色気を醸し出していて、好き。これ別名シーズン狸じゃないかっていうくらいに他髑髏よりも存在感があったのが印象的です。
  • 向井さんは初日に見たときまじで大丈夫かと思いましたが、千秋楽ではこれが風の蘭丸だったんだと感じることができました。この男、何せ顔がいい、スタイルがいい、ですべて許せそうなくらいに顔が小さくてびっくりだよ!風の蘭丸はもう蘭兵衛と蘭丸の比率でいえば10:90くらいで蘭丸だったなあとおもってます。生きていても心が死んでるみたいなね。
  • 田中太夫かわいかった!オタ芸で応援されるのがよく似合うかわいいきゃぴきゃぴ太夫w新鮮でした。

3:月髑髏

月髑髏はまだまだ後期が始まるんで、ここまでの~っていうことを書き留めておこうかと思います。いやわかってくれる人が多いと思いますが、沼は広がるばかりですね。今真っ最中だからこそ長い。そしてこれが長かったことによって、鳥中にまとめとかなかった自分を悔やむ!!!来年はこまめにアウトプットをまとめていきたいと思っております。

  • 上弦・下弦の印象として、上弦は変化が激しい、下弦は声がいい、そして安定していると思っております。そして上弦・下弦が違いすぎるので永遠にループできるんでどうしたらいいんでしょうか・・・。
  • 捨ノ介:上弦の福士さんの圧倒的さわやかさ、圧倒的ヒーロー感、圧倒的主人公感、これなんでしょうってくらいの若さが目にまぶしいです。その一方で下弦の宮野さんは中心にいる存在感が非常に大きく、軽やかに明るく全体を照らしている感じがします。無界屋に最初に訪れるときの無界屋ガールズたちとのきゃっきゃ感が2人の立ち位置の違いだよなーと思いながら見つめています。しかしどちらも根本的には人はみな分かり合えるという思考なので、天魔王は止めるっていうし、天魔王に死なれた後に初めてどうしようもない絶望に直面した感がありますよね。天魔王が落ちていったほうを何回も振り返りながら、心ここにあらずで自分を犠牲にしようとする上弦29日ソワレの福士さんが最高に好みの捨ノ介だったので後期も変化を楽しみにしたいところです!
  • 天魔王:上弦はコロコロ変わりすぎだよね?初日は蛇のように絡みつくねっとりとした情念と非常に幼い感じを感じたのですが、徐々に知能を持ち始めているようで、いや初日の女子どこいった!?という驚きが半端ないっす。立ち方やしぐさひとつとっても初日はもっと女性っぽさを感じたんですが、それがなくなっているので今後どこに向かうんですかね?左目下に赤いラインをいれてくる鳥の亡霊を殺しにかかってくるのでまじで油断ならないと思ってます。初日は額に金のライン、2週目くらいは黒のしずくのようなものがあったんですがすっかりなくなりましたね。うむ。好きです。そして下弦の天魔王はすごいね???これまじで鈴木拡樹さん?なの???え?憑依型すぎない???という驚きで度肝を抜かれました。鈴木さんが2.5次元では有名な方だというのは存じておりましたが、今回がお初でして、穏やかな印象を持っていたので天魔王というイメージがなかったんですが、完全に天魔王ですよこの人、まじですごいですね。非常に男らしい天魔王で、知性とカリスマ性がありそうな印象を受けます。しかし最期に鎧をはぎ取られた時の小ささと言ったらもう。ご飯食べて!!!!っていう細さなのでご飯食べてください。
  • 蘭兵衛:上弦の男性よりと下弦の中性よりと、もうみんな違ってみんないい。みたいな謎の気持ちになるよね!!!!!完全に好みだとは思いますが、私個人としては三浦蘭兵衛が好きです。三浦さんの殺陣が見るたびに早く綺麗になっていくのでこの人最終的にどこまでいくんだ?と思ってみてます。いやもうどうみても1人でちょっと敵のくびとってきますわ!っていう謎のカチコミ感がありますよね。強いよ。強いよこの人。一方廣瀬蘭はなんというか、とても雰囲気が柔らかい。信長のことを愛してたんだなぁっていうのがとても伝わってくる気がします。三浦蘭は「殿を捨て」の前をためないんだけど廣瀬蘭はためる。このためる間が好き!そして殿の仮面に縋りついた時の(どう見ても背骨にしか見えない)飾りをいじるところがすき!どっちもすき!
  • 霧丸:下弦はより幼いというか、とりあえずすべてを威嚇する、チワワきゃんきゃん!みたいな絶賛反抗期中なんですが、上弦は八の字眉のせいなのか、なんというか哀愁漂う反抗期だよね(結局反抗期)。色街ときいてにやけちゃう上弦霧丸が、無界屋のみんなが楽しそうに踊っているのを最初は背を向けて、そのあとは腕に顎をのせてみおろしている霧丸が好きだよ!!そして上弦はこの霧丸だからか、より捨ノ介との関係が対等に見えるんだよね。29日ソワレは最終的に捨を助け出したあとに、こぶしをこつんとさせようと出しておきながら、捨が手を出して来たらひっこめて笑いあって腰を抱き合うっていうこれまじで青春髑髏だよね?好きです。下弦はもう少し年が離れているからそこまで対等であるようには感じないんですが、でもよりぼろぼろになっている捨ノ介を支えて逃げようとするところとかやっぱり狭霧じゃだめだと思えるところがいい。
  • 兵庫:上弦兵庫はボクシングの選手か?ってくらいにずっと動き回っていて、とにかく元気。荒武者隊のガキ大将というか、兄貴っというかガキ大将。太夫とは年の差を感じるけどそれをもろともしない感じがする。下弦はリーダーかな。兄貴分のリーダー。どちらも仲間をすごい大切にしているから、無界屋が泣ける。29日ソワレの上弦で「おまえら!ごほうびやるぞ」「ほら、兄貴が帰ってきたぞ」とかもう何回も同じシーン見てるのにマジで泣ける。須賀君なんてことしてくるのよ・・・ここはこらえられると思ってたのにないてしまったw下弦も言ってた気がするんだけどちょっと29日の記憶が強いので、また次回確認ですね!
  • 太夫:上弦は懐の広い肝っ玉かーちゃん。自分がどれだけつらくても、周りの誰かがいるときにそれは見せないで笑って見せるのがマジで泣ける。襲撃の時も自分の足をたたいて必死だし、最後も兵庫の言葉でようやくさらけだせるところが見つかったんだなぁってこっちが泣けてくる。下弦は年齢無視の奇跡のかわいいママ。すげえよ羽野晶紀。兵庫との年の差も感じさせないし、しぐさがまじでかわいい。三途の川にすてのすけ~ってね、って蘭の手を取って回ってみせるのとかまじでかわいすぎない?その可愛さとギャップ激しく霧丸にはめっちゃ怒るwその姿がほんとにママwいやでも怒っててもかわいいんだよ。上下ともに笑顔で周囲の人を包み込む、日の本一のいい女です!!!
  • 狸穴:千葉狸はどうみてもイケオジ。初日になかった赤ら顔メイクがそのあと足されたのは、イケオジすぎたせいだと思っている(確証はない)。渡辺狸は徐々に愉快なおっさんぐあいがましているw29日ソワレとか叩いていた傘をぶんなげたからな?おっさんwwwってなりましたわ。そして荒武者隊の後ろで彼らと一緒に太夫に反応しているの大好きだぜ!下弦は捨ノ介と狸のやりとりがすでにひりついている感があるんだよね。いいながら腹の探り合いをしているというか。上弦はそこまでじゃないと感じてます。

とにかく目がいくつあっても足りなくて、大好きです!!!

もう終わったかのようになってますが、こっからまだまだ月髑髏が続くんで、まじで財布を川に捨ノ介にならないようにしたいですね。(そんなこと言ってて通っちゃうんだけどね)

 

そんなこんなで年内の観劇納めは29日の上弦ソワレでした。

来年も良い舞台と出会えますように!!!

よいお年をー。